November 1, 2014

骨細、そして死につながる!? ミルクの怖い本性。

2、3日ほど前、ここスウェーデンの各メディアで一斉に取り上げられた話題。

「ミルクはカルシウムの供給源で、骨粗鬆症予防にとって大切」
という、元来の考えを覆す、
「ミルクの高摂取は骨粗鬆症に繋がり、更には死のリスクも高める」
という新しい研究結果が発表されました。

これは、スウェーデンはウップサラにある研究センターの一グループが行った、約110 000人もの対象者を20年ほどかけて追った大がかりな調査。
その結果によると、牛乳を一日最低3杯飲んだ女性は、最高1杯飲んだ女性に比べて明らかに骨粗鬆症になる確率が高かったそうです。(男性においては、違いはさほど見られなかったとのこと。)
また、男女とも死亡確率が高まり、特に女性においては、一日最低3杯飲んだグループと最高1杯飲んだグループの間には、その差が2倍近くもありました。

ミルクに含まれる乳糖、ラクトース、はグルコースとガラクトースという成分から成り立っています。
今回の研究で注目されたのは、そのうちのガラクトース。
ガラクトースは、動物実験の結果、老化を早める働きがあることが分かっており、今回の研究の結果も、このガラクトースの作用が人体に同じ影響を与えているのではないか、と議論されています。
加工によってラクトース濃度(つまりは、ガラクトース濃度)が低下したチーズやヨーグルトなどの他乳製品に、骨粗鬆症や死との関連性が見られなかったのは、これが原因。


「カルシウムは 歩いてこない
だから 毎日飲むんだねー」
の、某CMで頭に染みついた、牛乳=骨太/健康 のイメージ。

日本では、小魚の骨など、カルシウムの主な源となる食材が色々ありますが、スウェーデンでは乳製品が代表。
対象相手が大人、つまり子どもへの影響が分かっていないこと。
また、骨粗鬆症や死につながる他の問題因子の可能性が説明されていないこと。
と、100%この研究結果を信じることはまだできませんが、この新発見が今後の食事推奨をどう左右するのか、気になります。

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