「食物アレルギー保持者になる」
というペア課題。
アレルギーのある方々が、スーパーやレストラン/カフェで遭遇する問題を、実際街に出て体験しました。
それぞれ2種類の食物アレルギーを選ぶ、ということで、友達はグルテンと卵、私は、ラクトースと柑橘類をチョイス。
友達は、もともとグルテンアレルギーのある子。
ですが、私にとっては “初めての食物アレルギー” だったので、興味深い課題でした。
まず、スーパーで商品を選ぶ、という行為。
一つ一つ用心深く、パッケージの原材料名をチェック。
今までは、保存料や油脂の種類を確認する為などに表示を読むことはあったものの、アレルゲンを調べるために見るのは初めて。例えば「原材料の一部に小麦を含む」、という記載がされていることは前から気づいていたのですが、主要アレルゲンの材料が太字や斜体、下線で強調されていることは、今回の調査で初めて知りました。ポジティブな驚き。それでも、文字の小ささから言うと、お年寄りや視力の悪い方にはまだ問題です。
また、便利だと思ったのが、スマホの機能。こちらのスーパーでは、付近にスタッフを見つけられないことが頻繁。聞くにも聞けないことが実際も多いのだろうと思いますが、そんな時にすぐ調べることができるのは実用的です。
そして、“面白かった” のが、カフェでの対応。
レジで自分たちのアレルギーを伝え、どのケーキだったら食べられるかを聞いたのですが、質問したと同時にスタッフの表情に変化が。こちらにも彼女の焦りがすぐに伝わってきました。
レジにアレルギー情報の入ったファイルがあったことは、プラスポイント。
ですが、それをめくりながらも、どれだったらお客さんに出せるのかを確認できないスタッフさん。
彼女が友達に勧めたチョコボールは、実はグルテンが含まれるオートミールを使っているものだったし、「ラクトース無しのバターを使用」という理由で私に勧めたモノも、同じチョコボール。「チョコボールにラクトース無しのバターを使っているのなら、他のケーキもそうじゃないの?」と、なんだか適当にされた感が否めず、信頼できない対応でした。
結局何も頼まないことに決定。
その時のスタッフさんの「Ok、ありがとう。さよなら!!」の嬉しそうな声に、私たち二人で苦笑してしまいました。
この課題を通して学んだのは、食物アレルギーに関する知識の大切さ。
近年は、日本でも食物アレルギーが引き起こす事件が以前より随分と多発していて関心が高まっていますが、スウェーデンでの関心度はそれをグンっと越すもの。アレルギーに対する人々の態度や商品開発の進度は、日本の何年も先を進んでいる感じがします。
ですが、 それでも、実際にアレルギーのある人とない人では、知識に大きなギャップがあることが十二分に分かりました。私も、知識不足の類に入るので、カフェスタッフの彼女を咎めることはできません。
栄養士としてできること。
それは、スーパー、そして特に、お客さんに店のメニューを責任をもって提供する役割のあるレストラン/カフェのスタッフへの食物アレルギーの教育に力を入れること、だと実感しています。
私も、もっと勉強しないと!!
余談 :)
課題発表の翌日は、グルテン・ラクトースを含まない料理をテーマに調理実習。
普通のレシピを、自分たちでグルテン・ラクトース無しのものに改訂しました。
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