November 4, 2014

おっぱいの味

前回に続いて、今回もミルクのお話。


皆さん、お母さんのおっぱいの味って覚えていますか?? :)

今日から数週間、小児科のお勉強。
第一回目の今日は、小児科管理栄養士さんが ”健康児の食事” についての講義をしてくれました。
そこで試飲!!

母乳 vs 乳児用調製粉乳


 
隠し撮り。


試飲させてもらった母乳は、病院が、赤ちゃんを産んだお母さんたちから搾乳保存させてもらっているもののおすそ分け。
(ドナーさんは、1リットル150krで寄付するそうです。)



母乳!!

うーん。
はっきり言って、美味しくない。
牛乳というより、豆乳やオートミールミルクのような、あまりハッキリとしない味。
+ 「おっぱい」という事実の方が強すぎて、なんだか、もう一口でおなか一杯。笑。
それから、味のほかに気付いたのが、色。母乳って、ミルク色というよりはクリーム色なんですね。


次に、乳児用調製粉乳。
こちらは、逆に甘すぎて、一口しか飲めなかった。ミルキーを思い出しました。

ちなみに、乳児用調製粉乳は、栄養的にできるだけ母乳に近く作られており、その面ではとても厳しくチェックされています。なので、様々な理由から母乳で育てることが出来ない、という方も、赤ちゃんの成長においては安心して粉乳をあげてください。


ミルクのあとは、離乳食も試食しました。
離乳食なので、当然塩分超控えめ。味はほとんどしませんでした。


個人的に、私の周囲は新米ママや妊婦さんが多い。
でも、クラスには、スウェーデンの大学にしては珍しく、若ママ学生が一人だけ。
皆して興味深々で味見した、今日の一コマでした :)))))

November 1, 2014

骨細、そして死につながる!? ミルクの怖い本性。

2、3日ほど前、ここスウェーデンの各メディアで一斉に取り上げられた話題。

「ミルクはカルシウムの供給源で、骨粗鬆症予防にとって大切」
という、元来の考えを覆す、
「ミルクの高摂取は骨粗鬆症に繋がり、更には死のリスクも高める」
という新しい研究結果が発表されました。

これは、スウェーデンはウップサラにある研究センターの一グループが行った、約110 000人もの対象者を20年ほどかけて追った大がかりな調査。
その結果によると、牛乳を一日最低3杯飲んだ女性は、最高1杯飲んだ女性に比べて明らかに骨粗鬆症になる確率が高かったそうです。(男性においては、違いはさほど見られなかったとのこと。)
また、男女とも死亡確率が高まり、特に女性においては、一日最低3杯飲んだグループと最高1杯飲んだグループの間には、その差が2倍近くもありました。

ミルクに含まれる乳糖、ラクトース、はグルコースとガラクトースという成分から成り立っています。
今回の研究で注目されたのは、そのうちのガラクトース。
ガラクトースは、動物実験の結果、老化を早める働きがあることが分かっており、今回の研究の結果も、このガラクトースの作用が人体に同じ影響を与えているのではないか、と議論されています。
加工によってラクトース濃度(つまりは、ガラクトース濃度)が低下したチーズやヨーグルトなどの他乳製品に、骨粗鬆症や死との関連性が見られなかったのは、これが原因。


「カルシウムは 歩いてこない
だから 毎日飲むんだねー」
の、某CMで頭に染みついた、牛乳=骨太/健康 のイメージ。

日本では、小魚の骨など、カルシウムの主な源となる食材が色々ありますが、スウェーデンでは乳製品が代表。
対象相手が大人、つまり子どもへの影響が分かっていないこと。
また、骨粗鬆症や死につながる他の問題因子の可能性が説明されていないこと。
と、100%この研究結果を信じることはまだできませんが、この新発見が今後の食事推奨をどう左右するのか、気になります。